仮定表現「~면」のいろんな使い方と意味

韓国語で「~なら」「~だったら」と仮定表現で使われるのが、「~면」です。

ただ、この仮定の「~면」、「~으면」「~다면」「~었으면」など、いろんな使い方があります。

また日本語では仮定で何かを言うときに「~したら」と言いますが、仮定でない過去の経験についても「~したら」と言います。

このため、「~면」は間違えやすい文法でもあります。

そこで今回は、仮定表現「~면」のいろんな使い方と意味について、説明していきます。

仮定表現「~면」のいろんな使い方と意味

仮定の意味で使われる「~면」には、いくつかの使い方と意味があります。

「~したら」と仮定・条件で使われるとき

これは一般的な使い方で、「~したら」「~すれば」という意味になります。

일이 끝나면 연락할게

仕事が終わったら連絡するね

이거 어떻게 하면 돼요?

これどうやればいいですか?

내일 비가 오면 운동회는 연기됩니다

明日雨が降ったら運動会は延期になります

このように「~면」は、一般的に仮定や条件表現で使われます。

名詞+~ならばで使われるとき

「~면」は動詞や形容詞だけでなく、名詞にも付けられます。

너라면 어떻게 해결해?

あなたならどうやって解決する?

친구라면 힘들 땐 곁에 있어주는 게 당연한 거지

友達ならつらいときはそばにいてあげるのが当然でしょ

부모라면 아이를 항상 응원해야지

親だったら子どもをいつも応援しなきゃ

名詞に付ける場合には、「~(으)라면」の形になります。

「~다면」の形で使われるとき

仮定の意味を表す場合でも、「~다면」の形で使われる場合があります。

돈이 많이 있다면 집을 사고 싶어요

お金がいっぱいあったら家を買いたいです

시간을 되돌릴 수 있다면 다시는 실수 안 할 텐데

時間を巻き戻せたなら二度と失敗しないだろうに

남극에 간다면 펭귄을 보고 싶어요

南極へ行ったらペンギンを見たいです

このように「~다면」は、実現可能性が低い仮定に対して使われます。

一緒に使われやすい副詞

「~면」は一緒に使われやすい副詞がいくつかあります。

  • 만일
  • 만약
  • 혹시

만일 자유가 없다면 난 못 살아

もし自由がなかったら、生きていけない

만약 내가 늦으면 먼저 가

もし私が遅れたら先に行って

혹시 괜찮으시면 잠시 기다려 주시겠습니까?

もしよろしければ、しばしお待ちいただけますか?

このように、「もし~だったら」という形で만일・만약・혹시と一緒によく使われます。

日常会話でよく使われる表現

「~면」は他のいろんな言葉と組み合わさり、日常でよく使われています。

希望を表す「~면 좋겠다」「~면 좋을 텐데」

「~면」は希望を表す表現としても使われます。

남차친구가 있으면 좋겠다

彼氏がほしい

내가 갈 수 있다면 좋을 텐데

私が行けたなら良かったのに

「~면 좋겠다」は直訳すると「~なら良い」となりますが、「~ほしい」「~してほしい」と訳されます。

何かを尋ねるときの「~면 돼요?」

「~면」は、何かを尋ねるときにもよく使われます。

서울역까지 어떻게 가면 돼요?

ソウル駅までどうやって行けばいいですか?

저는 청소하면 돼요?

私は掃除をすればいいですか?

도착하면 전화하면 돼요?

到着すれば電話すればいいですか?

このように、「~면 돼요?」は「~すればいいですか?」という意味で使われます。

何かをし終わったらという意味の「~고 나면」

「~고 나면」は自然に訳すと「~したら」となりますが、何かをし終わったらという意味で使われます。

이 책을 읽고 나면 감상을 들려줘

この本を読んだら感想を聞かせて

일을 하고 나면 성장할 거야

仕事をしたら成長するよ

밥을 먹고 나면 약을 먹어

ご飯を食べたら薬を飲んで

このように、訳だけをみると「~면」と同じように見えますが、「~고 나면」は「~し終わったら」という意味になります。

「~노라면」:~していたら

「~노라면」は「~していたら」「~しているうちに」という意味で使われます。

사노라면 분명 좋은 일이 있을 거야!

生きていればきっといいことがあるよ

예쁜 풍경을 보고 있노라면 시간이 삘리 갔네

きれいな風景を見ていたら、時間が経つのが早いね

열심히 공부하노라면 합격할 수 있어

一生懸命勉強していたら合格できるよ

「~기만 하면」: ~しさえすれば、~するといつも

「~기만 하면」で「~しさえすれば」「~するといつも」という意味になります。

차를 타기만 하면 멀미 나요

車に乗るといつも酔います

산에 가기만 하면 힐링되요

山に行くといつも癒やされます

운동을 하기만 하면 스트레스가 잘 풀려요

運動さえすればストレス解消できます

「名詞+~하면」:~と言えば

「名詞+~하면」で、「~と言えば」という意味で使われます。

한국 하면 김치 나라지

韓国といえばキムチの国でしょ

일식 하면 초밥이 제일 유명해요

和食といえば寿司が一番有名です

한국 드라마 하면 이런 전개가 흔하지

韓国ドラマといえば、こういう展開がつきものでしょ

「~냐면」:~かと言うと

「~냐면」の形で、「~かと言うと」という意味になります。

지금이 몇 시냐면 다섯 시가 됐어요

いま何時かと言うと、5時になりました

왜 한국어를 배우냐면 재미있어서요

なぜ韓国語を学ぶのかと言うと、面白いからです

무슨 일이 있었냐면 그냥 좀 싸웠어요

何があったのかと言うと、ただちょっと喧嘩しただけです

「~려면」:~するには

「~려면」で「~するには」という意味になります。

한국어를 잘하려면 많이 노력해야 한다

韓国語が上手くなるにはたくさん努力をしなければいけない

한국에 가려면 여권이 필요해요

韓国に行くにはパスポートが必要です

명동에 가려면 어떻게 가야 해요?

明洞に行くにはどうやって行けばいいですか?

その他よく使われる表現

その他、よく使われる表現として、このようなものがあります。

  • 그렇다면=それならば
  • 왜냐하면=なぜなら
  • 아니면=それとも

그렇다면 난 안 가

それだったら私は行かない

오늘 수업에 늦었어. 왜냐하면 늦잠을 자벼려서……

今日授業に遅刻したの。なぜなら寝坊しちゃって……

삼겹살을 먹을래? 아니면 비빔밥을 먹을래?

サムギョプサルを食べる?それともビビンバを食べる?

間違えやすい「~したら」を表す他の表現

日本語の「~したら」には仮定の意味と、実際に体験してみたらという意味の「~したら」があります。

  • 仕事が終わったらすぐ帰ります(仮定)
  • 食べてみたら美味しかった(体験)

このように、仮定にも体験したことにも「~したら」と言うため、このような間違いをしやすいです。

食べてみたら美味しかった

✕ 먹어봤으면 맛있었다

「~면」はあくまで仮定であって、これを使うのは実際にしていないときだけです。

実際に体験したことを言うときには、「~니까」や「~더니」が使われます。

먹어보니까 맛있었어

食べてみたら美味しかった

많이 먹었더니 배가 아파졌다

たくさん食べたらお腹が痛くなった

「~니까」と「~더니」の違いは、

  • ~니까:体験してみて始めて知ったことを言うとき
  • ~더니:前の文章の結果や原因・理由を言うとき

仮定表現「~면」のいろんな使い方と意味まとめ

「~면」は「~したら」という仮定表現として日常でもよく使われるフレーズです。

簡単なように見えて、掘り下げてみると、いろんな意味や使い方がありましたね。

これらを使いこなせるようになると、日常会話ですごく役に立つので、少しずつ使いながら覚えていきましょう!

また、「~면」と「~니까」は間違えやすいので、使うときにはその文章が仮定なのか、体験した過去のことなのかに気をつけて間違えないようにしましょう。