韓国文学院の翻訳新人賞応募のため、初めてウェブトゥーンを翻訳してみたのですが…
疑問点が多すぎる。
なんせ翻訳なんてしたことないし、翻訳のルールとかも知らないし、翻訳を進めるたびに数々の疑問点が出てきます。
でも、なんだかんだ韓日翻訳は楽しい!
ということで今回は、翻訳における疑問点と初めて翻訳してみた感想について、お話していきたいと思います。
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【韓日翻訳】翻訳における疑問点と初めて翻訳してみた感想
翻訳新人賞は「文学」「ウェブトゥーン」「映画」と3部門あるのですが、今回は一番翻訳しやすそうなウェブトゥーンを選びました。
翻訳しやすそう…って思っていたのですが、実際に翻訳してみると、とんでもなかったです。
学園モノはスラングの翻訳が難しい
翻訳新人賞のウェブトゥーン対象作品が、カカオウェブトゥーンの「양아치의 스피치」という学園モノと、Neverウェブトゥーンの「도롱이」というファンタジー作品です。
どちらで応募しようかな?と迷ったのですが、とりあえず自分が読んでみたい方にしようと思い、「양아치의 스피치」を選びました。
そしたらこのウェブトゥーン、学園モノだから若者が使うスラングがめちゃ出てくる…!!
「어쩔티비」とか、どう訳そうかめちゃくちゃ悩みました…
これ、逆に日本の作品に出てくるスラングを、日韓翻訳者が韓国語にどう訳しているのかっていうことも気になりますね。
「草生えすぎて森wwwwww」
とか、どう韓国語に訳すんだろ?w
ダジャレをどう訳すか
「ふとんがふっとんだ!」みたいなダジャレも、どう訳したらいいのかめちゃ難しい…
そういえば昔、英語の勉強をしているときにアメリカのシットコム「フレンズ」をよく見ていたのですが、このドラマの日本語字幕、翻訳がめちゃくちゃ上手かったんですよね。
ああいうテク?みたいなのってどうやって磨いてるんだろ?
やっぱり経験がものを言うのかな…
あと、韓国語で韻を踏んでるジョークとか、訳すのムズすぎません?
数をこなしていたら、こういう翻訳も慣れてくるのかなぁ?
登場人物の名前って日本名に翻訳するの??
今回、ガイドラインにこんなことが書かれていたのですが…
일어권: 고유명사, 배경 등에서 현지화를 고려하여 자연스럽게 번역하세요.
日本語圏:固有名詞、背景などからローカライズを考慮して自然に翻訳してください。
登場人物の名前って韓国名をカタカナにするのか、日本名にするのか…どっち!?
さすがに登場人物全員に日本名を付けるってのは大変だから、韓国名のまま訳しちゃっていいんかな。
オノマトペの翻訳が難しい
ウェブトゥーンって擬音語・擬態語などのオノマトペがめっちゃ出てくるんですが、これも訳すの難しい!
歩く音一つとっても、
- すたすた
- どしどし
- とことこ
など、たくさんありますよね。
状況的にどういう音かっていうのは分かっても、その音をどの日本語で表現するかっていうのがすごく悩みます。
翻訳作業は大変だけど調べるのは楽しい
もともと韓国語そのものが大好きなので、翻訳するにあたって言葉の意味や使われ方、背景などを細かく調べていく作業はとても楽しいです。
翻訳しながら個人的にいろいろと学びも多く、なんか一石二鳥な気分♪
翻訳はすっごく難しいけど、その分すっごく面白いです。
なんか不思議なんだけど、今までに経験してきたいろんなことや知識が翻訳作業に活かせます。
すべての翻訳家のみなさまを心から尊敬します
韓国語の勉強を始めたばかりの初心者の頃、韓国映画やドラマの日本語タイトルがなんでそうなるのか不思議でなりませんでした。
例えば私の好きなコンユの映画「부산행(釜山行き)」の日本語タイトルは、「新感染ファイナルエクスプレス」となっていて。
これに関しては、韓国語タイトルだと何の映画か分からないし、日本でヒットしなさそうだから「新感染」の方が絶対いいと思うんですけど、
韓国ドラマ「명불허전(名不虚伝)」が日本語タイトルで「医心伝心~脈あり! 恋あり?」になっているのを知ったときには、
え、ダサい…
って思ってました。
でも今は、そのタイトルに訳された翻訳者様を心から尊敬します。
ダサイとか言った過去の自分にビンタをして、訳者様にお詫び申し上げたいくらいです…
自分が実際にやってみると、その作業がどれほど大変で難しい作業なのかということがよく分かりますね。
今ではすべての翻訳家のみなさまを心から尊敬しています。