韓国語能力試験(TOPIK)とハングル検定の違い

日本で行われている韓国語の試験には、

  • 韓国語能力試験(TOPIK)
  • ハングル検定

以上の2つがあります。

韓国語を勉強している人なら、一度は受験を考えたことがある人も多いかと思いますが、ところでこの2つの試験の違いって何なのでしょう?

そこで今回は、韓国語能力試験(TOPIK)とハングル検定の違いについて説明します。

同じ韓国語の試験とはいえ、それぞれの試験には大きな違いがあります。

ぜひこの記事を参考に、自分に合っている試験を選んでみてくださいね。

韓国語能力試験(TOPIK)とハングル検定の違い

韓国語能力試験(TOPIK)とハングル検定にはいくつかの違いがあります。

①各級レベルの設定方法と結果

韓国語能力試験(TOPIK)は、級が上がるごとにレベルが高くなりますが、ハングル検定は級が下がるほどレベルが高くなります。



韓国語能力試験 ハングル検定
1級 5級
2級 4級
3級 3級
4級 2級
5級 準2級
6級 1級

また、韓国語能力試験は試験の点数によって何級かが決定されますが、ハングル検定は各級合格点以上の点数を取れば合格となります。




韓国語能力試験 ハングル検定
1級(TOPIKⅠで80点以上) 5級(60点以上で合格)
2級(TOPIKⅠで140点以上) 4級(60点以上で合格)
3級(TOPIKⅡで120点以上) 3級(60点以上で合格)
4級(TOPIKⅡで150点以上) 準2級(70点以上で合格)
5級(TOPIKⅡで190点以上) 2級(70点以上で合格)
6級(TOPIKⅡで230点以上) 1級(70点以上で合格)

ハングル検定の1級は2次面接試験があり、S・A・B・C・Dで判定され、B以上が合格となります。

韓国語能力試験には現時点でスピーキングテストはありませんが、今後追加予定となっています。

②出題形式と試験時間

韓国語能力試験とハングル検定では、試験の出題形式が異なってきます。

  韓国語能力試験 ハングル検定
問題文 すべて韓国語 準2級までは日本語、2級から韓国語
試験
時間
TOPIKⅠは100分、TOPIKⅡは180分 準2級までは90分、2級から110分
試験
内容
TOPIKⅠは聞取&読解
TOPIKⅡは聞取&筆記&読解
2級までは聞取&筆記
1級は聞取&書取&筆記&面接

韓国語能力試験は試験時間がハングル検定に比べて長く、3級以上は筆記(作文)の試験が入ってきます。

ハングル検定は2級までは試験内容が同じですが、1級になると書取や面接試験が入ってきます。

③試験実施要項

韓国語能力試験は年に3回(4月・7月・10月)試験が実施されますが、ハングル検定は年に2回(6月・11月)実施されます。

韓国語能力試験の方が受験チャンスが多いということですね。

④受験方法

ハングル検定は各級、受けたいレベルの試験に申し込みをすればOKですが、韓国語能力試験はTOPIKⅠかTOPIKⅡのどちらかを選んで申し込みをします。

つまり、ハングル検定は申し込みをしたレベルの試験が実施されますが、TOPIKは1級と2級、3級~6級の人がみんな同じ試験を受けます。

そのため、韓国語能力試験で3級や4級を目指している人も、上級レベルの問題を解かなくてはなりません。

⑤受験料

韓国語能力試験とハングル検定では受験料も異なってきます。

韓国語能力試験の受験料

・TOPIKⅠ:4,500円
・TOPIKⅡ:6,000円

ハングル検定の受験料

・5級:3,700円
・4級:4,200円
・3級:5,300円
・準2級:6,300円
・2級:7,000円
・1級:10,000円

韓国語能力試験の方がちょっとお得感はありますね。

韓国語検定(TOPIK)とハングル検定どっちを受験すべき?

どちらを受けるべきかということですが、受験の目的や目標によって選ぶことをおすすめします。

韓国語を使う仕事がしたい人

韓国語の試験を受ける目的が「韓国語を使う仕事がしたい」という場合、韓国語能力試験(TOPIK)を受けるのがいいです。

特に韓国で仕事をしたいという人は、韓国語能力試験の結果が韓国語力の証明になります。

というのも、韓国語能力試験は韓国政府によって実施されている試験なので、世界で通用する試験です。

英語でいうTOEICのようなものですね。

国内で韓国語を使って仕事がしたいというのであれば、韓国語能力試験でもハングル検定でもどちらでも有効になります。

初受験にはハングル検定がおすすめ

実力試しで受験したいという人には、ハングル検定がおすすめです。

ハングル検定をおすすめする理由は、

  • 問題文が日本語
  • 試験時間が90分

以上の理由からです。

私も初受験にはハングル検定を選びました。

問題文が日本語なのでハードルが低く、試験時間も韓国語能力試験より短いので、負担が少ないです。

実力を上げたい人には……

韓国語能力試験とハングル検定は試験内容が全然違うので、交互に受けてみるのもいいと思います。

私も初受験でハングル検定を受けたあと、韓国語能力試験を受けました。

韓国語能力試験はライティングの試験があるので難易度は高かったですが、挑戦することで実力を伸ばせました。

試験の出題範囲も広いので、幅広い韓国語を学べるところもおすすめポイント。

ハングル検定はレベル毎に試験が分かれているので、自分のレベルに合わせて集中できるのがいいところですね。

韓国語を勉強してるなら試験は受けるべき?

韓国語を勉強している人の多くが試験を受けていますが、韓国語力を上げるために試験ってやっぱり受けた方がいいのでしょうか?

必ずしも受ける必要はない

私は試験って必ずしも受ける必要はないと思います。

実際、何年も韓国語を勉強していて受験したことがないという人もいます。

試験の実績がないからといって、韓国語力が低いとは限りません。

実績がなくても韓国語がペラペラの人もいるし、試験で上級資格を取得していても韓国語をほとんど話せない人もいます。

結局のところ、試験の結果と実用性は必ずしもイコールではないということです。

私は受験して良かったです

私も最初はハングル検定もTOPIKも興味なかったのですが、結果的には受験して良かったなと思っています。

理由は受験することで実力をすごく伸ばせたからです。

そして実績ができたことで、自信にも繋がりました。

試験勉強は大変ですが、一度くらいは受験してみることをおすすめします。

韓国語検定(TOPIK)とハングル検定の違いまとめ

韓国語能力試験とハングル検定は結構違う点が多いので、どちらを受けるかは目的や好みに合わせて選ぶといいですよ。

私は初受験で韓国語能力試験というのはちょっと負担に感じたので、ハングル検定を選びました。

結果的にものすごく語彙が増えたし、思っていたよりも韓国語力を伸ばすことが出来たので、本当に受験して良かったなって思っています。

どちらの試験に挑戦するにしても、無駄になる勉強なんてないので、自分が受けたいと思うほうを受験すればいいと思います。