韓国人の名前の最後にヤ・ア・イなどが付くのはなぜ?

韓国人は友達を呼ぶときに、

ジミナ!

という風に、ジミンという名前の最後を変化させて呼んだりします。

日本にはない文化なので、これを聞くと「何でだろう?」と疑問に思っちゃいますよね。

そこで今回は、韓国人の名前の最後にヤ・ア・イなどが付く理由について、解説していきたいと思います!

韓国人の名前の最後にヤ・ア・イなどが付くのはなぜ?

韓国人は、親しい間柄の相手を呼ぶときに、名前の最後を変換して呼ぶ文化があります。

日本語でいう「~くん」「~ちゃん」という感じです。

そして、どのように変化するかについては、名前の最後の文字によって変わってきます。

  • パッチムあり:아(ア)もしくは이(イ)が付く
  • パッチムなし:야(ヤ)が付く

では、BTSのメンバーで名前がどのように変わるのか見ていきましょう。

  • ナムジュン → ナムジュナ・ナムジュニ
  • ソクジン → ソクジナ・ソクジニ
  • ユンギ → ユンギヤ
  • ホソク → ホソガ・ホソギ
  • テヒョン → テヒョンア・テヒョンイ
  • ジミン → ジミナ・ジミニ
  • ジョングク → ジョングガ・ジョングギ

ハングルで書くと、こうなります。

  • 남준 → 남준아・남준이
  • 석진 → 석진아・석진이
  • 윤기 → 윤기야
  • 호석 → 호석아・호석이
  • 태형 → 태형아・태형이
  • 지민 → 지민아・지민이
  • 정국 → 정국아・정국이

ハングルで見ると分かりやすいのですが、ナムジュンがナムジュナ・ナムジュニと「ナ」「ニ」が語尾に付く理由は、名前の最後の文字「준」のパッチム「ㄴ」がナ行Nの子音だからなんです。

そして日本語にすると同じ「ン」の音で終わるテヒョンですが、テヒョンの名前をハングルにすると、「태형」となり、パッチムは「ㅇ」になります。

パッチムのㅇはㄴのように後ろに来る文字とくっついて音が変化しないので、そのままテヒョンア・テヒョンイのように、アとイのまま付きます。

そしてユンギは名前の最後の文字がパッチム無しなので、야(ヤ)が付いてユンギヤとなります。

韓国人を名前で呼ぶとき、どのように呼ぶべきか?

日本だと初対面やあまり親しくない人の場合、名字に「さん」をつけて、「佐藤さん」のように呼びますよね。

でもこの感覚で韓国人を「名字+씨」と呼ぶのはNGです。

相手を名字だけでは呼ばない韓国

韓国では日本のように、「~(名字)さん」という呼び方はしません。

というのも、韓国には名字の数が少なく、同じ苗字の人がものすごく多いからです。

日本には30万種類の名字があると言われていますが、韓国には300程度しか名字数がありません。

そして全人口の20%がキムという名字なんです。

ちなみに、韓国の人口の50%が「キム」「パク」「リ」「チェ」「チョン」という5種類の名字のどれかになります。

このように同じ姓の人が多いので、名字で呼んでしまうと誰を呼んでいるのかわからなくなるため、名字で呼ぶ文化がないんです。

だからキムさんを「김 씨(キムッシ)」と呼ぶと、韓国人は「???」となってしまいます。

韓国人がフルネームで相手を呼んだりするのも、この理由からです。

初対面の相手を呼ぶときの呼び方

初対面の場合は、フルネームに「님」を付けて呼べば、失礼にはなりません。

님は日本語でいうと「様」に当たる敬称ですが、「さん」と同じようなニュアンスも持ちます。

だから初対面もしくはあまり親しくない相手を呼ぶときには、

박 지민님(パクジミンニム)=パク・ジミンさん

というように呼びましょう。

~씨と呼ぶのは失礼になる場合もある

「さん」の呼称の韓国語といえば「씨」を思い浮かべる人も多いですが、実はこの呼称は初対面の相手には失礼になる場合もあります。

特に相手が目上の人や年上の人の場合は、~씨と呼ぶのはNG

韓国語の씨と日本語の「さん」は少しニュアンスが違うので、日本語の「さん」よりもカジュアルな印象だと覚えておきましょう。

韓国人の名前の最後が変化する理由まとめ

韓国人が友達などを呼ぶときに、「ジミナ~」のように名前を変化させる理由は、それが日本語でいう「くん」「ちゃん」という意味だったわけです。

そしてどのように変化するかは、名前の最後の文字によって変わってきます。

また、韓国語の「~씨」は日本語の「~さん」とは微妙にニュアンスが違うので、初対面や目上の人にはあまり使いません。

一番丁寧な呼称は「님」になるので、初対面の相手には「フルネーム+님」と呼べば失礼にはなりません。