「とても」「すごく」を意味する韓国語の強調表現は、たくさんあります。
韓国語の勉強を進めれば進めるほど、「まだあるのか!」と驚くほど多い強調表現ですが、一体どのくらいあるのでしょうか?
ということで今回は、韓国語の強調表現をいろいろ説明しながら紹介していきたいと思います!
韓国語の「とても」「すごく」などの強調表現いろいろ。
— シズ@韓日翻訳家 (@shizu_shizu33) August 1, 2023
너무
되게
엄청
아주
매우
굉장히
상당히
무척
몹시
꽤
진짜
정말
많이
겁나
日本人は너무を使いがちらしいです。
皆さんはどうですか?
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「とても」「すごく」を意味する韓国語の強調表現いろいろ
私が思いつくだけでも、「とても」や「すごく」を意味する強調表現はこれだけあります。
- 너무
- 되게
- 엄청
- 아주
- 매우
- 굉장히
- 상당히
- 무척
- 몹시
- 꽤
- 진짜
- 정말
- 많이
- 겁나
- 퍽
- 무지
- 대단히히
それぞれの意味と使い方を説明していきます。
너무の意味と使い方
まずは日本人がよく使いがちな「너무」という強調表現。
韓国語で意味を調べてみると、
일정한 정도나 한계를 훨씬 넘어선 상태
一定の程度や限界をはるかに超えた状態
ということです。
日本語でいうと、「~すぎる」という意味でよく使われます。
- 사람이 너무 많아=人が多すぎるよ
- 너무 맛있는데?=美味しすぎるんですけど?
- 너무 고맙지=ありがたすぎるよね
単純に「すごく」「とても」という意味でも使えるので、使い勝手のいい表現です。
さらに強調したいときは二つ繋げて「너무너무」と言ったりもします。
K-POPアイドルがファンに向けて、「너무너무 감사하고~(すごくすごく感謝していて~)」と言ったりもしますよね。
너무には少し似た表現の너무나도(너무나)という言葉もあります。
意味は너무と同じで「すごく」「あまりにも」となります。
너무の特徴は、形容詞と一緒に使われるということです。
되게の意味と使い方
되게も会話でよく使われている強調表現です。
韓国語で意味を調べてみると、
정도가 아주 심한
程度が非常に激しい
こう見ると、되게も結構程度が高い感じですね。
では、되게を使った例文を見ていきましょう。
- 되게 기분 좋다=すごく気分がいい
- 되게 어렵다=すごく難しい
- 되게 귀엽다=すごく可愛い
되게には「~すぎる」というニュアンスはないので、너무に比べると少し程度が軽い感じです。
되게の特徴として、何て言ったらいいかわからないときによく使われるというのがあります。
- 뭔가 되게…なんかすごく…
- 분위기가 되게…雰囲気がすごく…
日本語でもこんな言い方しますよね?
「なんかすごく…なんていうか…」
強調表現とはちょっとニュアンスの違った言い方で、「すごい」「すごく」と言うときに使いがちなのが되게ですね。
엄청の意味と使い方
엄청も日常会話でよく使う強調表現です。
韓国語で意味を調べてみると、
무엇의 크기,양,정도가 기대 이상으로 큰
何かの大きさ、量、程度が期待以上に大きい
日本語でいうと、「めっちゃ」というニュアンスがあります。
- 엄청 민감하다=めっちゃ敏感だ
- 엄청 좋아하다=めっちゃ好きだ
- 엄청 뷸렀던 노래=めっちゃ(よく)歌った歌
上記の例文を見てみると、엄청は「めっちゃ」という意味の他に、「よく」という意味も含まれているのが分かります。
そして엄청の特徴として、「많이」とよく一緒に使われます。
- 사람이 엄청 많았다=人がすごく多かった
- 엄청 많이 먹었다=すごくたくさん食べた
- 종류라 엄청 많다=種類がすごく多い
そして엄청は「엄청나다」「엄청스럽다」という形容詞にも変化する単語です。
- 엄청난 속도=ものすごい速度
- 엄청나게 간단하다=ものすごく簡単だ
- 엄청스러운 공포=ものすごい恐怖
엄청스럽다はあんまり出会うことのない表現ですが、엄청나다はわりとよく聞く表現です。
아주の意味と使い方
아주は韓国語初心者さんは聞き慣れない単語かもしれないですね。
韓国語で意味を調べてみると、
보통보다 훨씬 더 넘어선 상태
普通より遥かに超えた状態
아주も日本語にすると「すごく」「とても」とほとんど同じですね。
- 아주 잘 잤다=すごくよく寝た
- 아주 좋은 아니디어=すごくいいアイデア
- 아주 만족하다=大満足だ
아주には「すっかり」や「完全に」という意味もあり、このように使われたりもします。
손님이 아주 끊겼다
客足が完全に途絶えた
また、아주は感嘆詞としても使われ、
아주, 제법이네
おや、なかなかやるね
というような使われ方もします。
基本的には「すごく」「とても」と言いたいときに使える言葉ですが、使える幅が結構広いのが特徴です。
매우の意味と使い方
매우も日常会話で使われる表現ですが、너무・엄청・되게などに比べると、使用頻度は少なめです。
韓国語で意味を調べてみると、
보통보다 훨씬 더한
普通よりはるかに多い
매우も日本語にすると「すごく」や「とても」ですね。
- 매우 감동이었다=すごく感動した
- 매우 비슷하다=すごく似ている
- 매우 맵다=すごく辛い
基本的に「とても」「すごく」「非常に」と言いたいときに使えるのが매우で、되게や아주と入れ替えも可能です。
굉장히の意味と使い方
굉장히は少し堅いニュアンスのある強調表現です。
韓国語で意味を調べてみると、
아주 크고 훌륭하게
非常に大きく素晴らしく
보통 이상으로 대단하게
普通以上にすごく
日本語にすると、「すごく」「偉く」「大層」という意味になります。
それでは例文を見ていきましょう。
- 굉장히 함들다=すごく大変だ
- 굉장히 맛있었다=すごく美味しかった
- 굉장히 만망하다=すごく恥ずかしい
굉장히はポジティブな意味でも、ネガティブな意味でも使える強調表現です。
先に紹介したいろんな強調表現と共に、「すごく」「とても」「非常に」と言いたいときに使える単語です。
상당히の意味と使い方
상당히は漢字語で、「相当に」という意味になります。
韓国語で意味を調べてみると、
수준이나 실력이 꽤 높이
レベルや実力がとても高く
어지간히 많이
かなり多く
このようになっています。
상당히もポジティブ・ネガティブ両方で使える表現です。
日本語にすると、「相当」「かなり」「随分」という意味になります。
- 피해가 상당히 크다=被害がかなり大きい
- 노래를 상당히 잘하다=歌がすごく上手い
- 상당히 졸리다=すごく眠い
무척の意味と使い方
무척は日常会話というよりも、文学作品などの本で見かける単語な気がします。
韓国語で意味を調べてみると、
다른 무엇과 견줄 수 없을 만큼 큰 또는 높은
他の何かと比較できないほど大きなまたは高い
日本語にすると、「非常に」「ひどく」「とても」という意味になります。
では、例文を見ていきましょう。
- 무척 기쁘다=非常に嬉しい
- 무척 춥다=とても寒い
- 무척 떨리다=すごく緊張する
무척もポジティブ・ネガティブ両方の表現で使える単語です。
そして무척には무척이나という似たような言葉も存在します。(意味は同じ)
무척って会話で使われるのをあまり聞いたことがないって思ってましたが、調べてみると会話でも普通に使われる表現みたいです。
몹시の意味と使い方
몹시は上で紹介した強調表現とは少し違ったニュアンスを持つ単語です。
韓国語で意味を調べてみると、
무엇의 정도가 심하게
何かの程度がひどく
日本語にすると、「大変」「ひどく」「非常に」という意味になります。
では、例文を見ていきましょう。
- 몹시 화가 났다=ひどく腹が立った
- 몹시 더운 날이다=とても暑い日だ
- 몹시 놀랐다=とても驚いた
ネガティブな表現で使われることが多いイメージの몹시ですが、ポジティブな表現をするときにも使える単語です。
꽤の意味と使い方
꽤も日常会話でよく聞く強調表現です。
韓国語で意味を調べてみると、
보통보다 조금 더한 정도로
普通より少し多い程度で
こう見ると꽤は強調表現の中でもマイルドな方って感じですね。
日本語にすると「かなり」という意味になります。
では、例文を見ていきましょう。
- 꽤 오래 말하고 있다=かなり長く話している
- 꽤 옛날=かなり昔
- 꽤 상처받았다=かなり傷付いた
韓国語で意味を調べたときはマイルドな感じかなと思いましたが、こうやって例文を見ると、そんなにマイルドでもないですね(^o^;)
ちなみに꽤にも꽤나という似た表現があります。
強調表現って後ろに나が付くものが多いですね。
진짜の意味と使い方
진짜は強調表現以外でもよく使う単語なので、初心者でも…
というか、何やったら韓国語の勉強をしたことがない韓ドラ好きさんなら知っていてもおかしくないくらいの単語ですね。
韓国語で意味を調べてみると、
바로 그대로 거짓없이
まさにその通り偽りなく
진짜は「とても」や「すごく」といった強調表現というよりも、「本当に」という意味で心からそう思っているというときに使う表現です。
では、例文を見ていきましょう。
- 진짜 어렵다=本当に難しい
- 진짜 맛있다=本当に美味しい
- 진짜 나무하다=本当にひどい
진짜の特徴としては、その単語の意味が持つように信憑性があるということですね。
例えば「너무 좋다」よりも、「진짜 좋다」という方が、本当に心から良いと思っている感じが伝わってきます。
정말の意味と使い方
정말は진짜と同じで「本当に」という意味があるので、この二つは混同しやすい単語ですね。
韓国語で意味を調べてみると、
거짓이 없어 말 그대로
偽りなく言葉通り
진짜とほぼ同じ説明となっています。
では、例文を見ていきましょう。
- 정말 훌륭하다=本当に素晴らしい
- 정말 아름답다=本当に美しい
- 정말 만족하다=本当に満足だ
진짜と정말の違いを理解するには、反対語を見ると分かりやすいです。
진짜(本物)↔ 가짜(偽物)
정말(本当)↔ 거짓말말(嘘)
同じ「本当」という意味でも、反対語は全然違ってきます。
ただ、実際に使い分けるとなると…結構難しいですよね(汗)
많이の意味と使い方
많이も日常でよく使う表現です。
韓国語で意味を調べてみると、
무엇의 수나 양이 일정한 기준보다 큰
何かの数や量が一定の基準より大きい
日本語にすると「多く」「たくさん」「いっぱい」となります。
では、例文を見ていきましょう
- 많이 맵다=すごく辛い
- 많이 슬프다=すごく悲しい
- 많이 귀엽다=すごく可愛い
一般的には数や量が多いときに使われる「많이」ですが、このように「すごく」という意味でも使える単語です。
겁나の意味と使い方
겁나も日常会話で割りと使われる表現の一つです。
韓国語で意味を調べてみると、
굉장히를 의미하는 경상,전남 지역의 방언
とてもを意味する慶尚、全南地域の方言
え、겁나って方言だったの!?知らなかった…
ということは、日本語にすると「めっちゃ」って感じですかね。
一応例文も見ておきましょう。
- 겁나 이상하다=めっちゃおかしい
- 겁나 맛있다=めっちゃ美味しい
- 겁나 웃기다=めっちゃ面白い
先に紹介した굉장히や매우の方言らしいので、普通に「すごく」と言いたいときに使えます。
퍽の意味と使い方
今まで2年以上独学で勉強してきて全く記憶にないのが「퍽」という強調表現。
韓国語で意味を調べてみると、
보통 정도를 훨씬 넘게
普通の程度をはるかに超えて
意味だけを見ると너무とあまり変わらないですね。
では、例文を見ていきましょう。
- 퍽 더운 날이다=すごく暑い日だ
- 퍽 재미있다=すごく面白い
- 퍽 어렵다=すごく難しい
使い方は他の強調表現とあまり変わらないように見えますが、実際会話の中で使われる퍽は強調の意味としてではなく、オノマトペ(擬音)で使われることが多いです。
私も퍽という強調表現は文学作品の中で見たので、こういうところでしか使われない表現なのかもしれません。
무지の意味と使い方
무지は韓国ドラマを観ているときに見かけた強調表現です。
韓国語で意味を調べてみると、
보통보다 정도가 꽤 자나치게
普通より程度がかなり度を越して
무지の強調レベルはかなり高い印象です。
では、例文を見ていきましょう。
- 무지 비싸다=ものすごく高い
- 무지 짜다=ものすごくしょっぱい
- 무지 걱정이 된다=ものすごく心配だ
日本語で言うと「非常に」「極めて」「ものすごく」となります。
かなり強調したいときには무지を使ってみるのが良さそうですね。
대단히の意味と使い方
대단히は대단하다という形容詞の形がよく使われる言葉です。
韓国語で意味を調べてみると、
보통의 정도보다 훨씬 더하게
普通の程度よりはるかに多い
日本語にすると、「非常に」「極めて」「大変」という意味になります。
では、例文を見ていきましょう。
대단히 편리하다=非常に便利だ
대단히 감사합니다=誠にありがとうございます
대단히 중요하다=非常に重要だ
대단히の特徴として、「誠に」という意味でも使われるということです。
대단히 축하합니다(誠におめでとうございます)
という感じで。
フォーマルな場面で使える表現なので、知っておくと役に立ちそうですね。
韓国語の強調表現を調べたら17種類もあった!
ざっと強調表現を調べたところ、なんと17種類もありました…!!
これにスラングや若者言葉なども入れたらもっと数は多くなりそうですね。
これだけでも混乱してしまうので、使い勝手の良さそうな表現をいくつか知っておくと言い回しの幅が増えて良さそうです。
私も今後、積極的に使っていきたいと思います!