なんでもやってみるもんだ

「メンタル強いですね」

職場で年下の女の子からそう言われた。

確かにメンタルは強いほうだと思う。でも、私はもともとメンタルが強いのではなく、今まで生きてきたなかで少しずつメンタルが強化されていっただけだ。

メンタルが強いというよりも、いろいろ経験をしてきたからいろんなことに慣れただけ。

つまり、いろんなことに免疫がついたのだと思う。

そう考えると、今までいろんな仕事やってきてたことは、決して無駄なことではなかったなと思った。

慣れ親しんだ環境を変えることに対する免疫

「仕事がしんどい」
「職場の人間関係で悩んでる」
「給料が安い…」

こんな風に、職場に不満を持つ人は多い。でも、不満の多い職場を離れる決心をする人は意外と少ない。

それはきっと、慣れ親しんだ環境を変えることへの不安があるからだろう。

慣れ親しんだ環境を離れて新しい環境へ飛び込むことは、ストレスがともなう。

職場を変えるとなると、仕事も人間関係もリセットされるので、また一から仕事を覚えて一から人間関係を築かないといけない。

このめんどくささを考えると、今の環境に不満を持っていても、慣れ親しんでいるからという理由だけで居続けてしまう。

もちろん私も、慣れ親しんだ環境がラクだと思ってしまうんだけど、若い頃から転職をくり返してきたので、人よりも環境を変えるということに対してストレスを感じない。

見切りをつけるのも早いし、「辞めよう」と一度決めたら、次の仕事が決まっていなくても「辞めます」と言ってしまう。

でもそうやっていろいろ環境を変えてきたからこそ、いろんな職を経験できたし、いろんなスキルも身につけられた。

海外にもふらっと一人で行っちゃうし、環境を変えることよりもむしろ同じ環境で居続けることのほうがストレスだったりする。

怒られることに対する免疫

私は仕事をしていて「怒られる」ことに対してあまり怖さを感じない。

だから何か失敗したらすぐに報告して謝るし、みんなが嫌がるクレーマーの対応を自ら進んでやることもある。

そんな私も、怒られることを異常に怖がっていた時代がある。

若い頃は仕事で失敗して怒られるのが怖く、なんとか失敗を隠せないかと思ったり、なかなか報告ができなくて事が大きくなって余計に怒られたりすることもあった。

そういう風にいっぱい仕事で失敗して怒られてきた結果、

怒られることを恐れて隠そうとするよりも、怒られることを恐れて消極的になってしまうよりも、たとえ怒られたとしても自分のミスは正直に認めてすぐ謝ること、失敗して怒られても積極的に挑戦することのほうが何倍も得になるということを学んだ。

それに、怒られたところで何かを失うわけでもないし、そのとき一瞬だけ我慢すればいいだけだし。

そんな風に考えてるから、怒られることに対しての怖さってあんまりない。

だから職場でトラブル対応やクレーマー対応をすることもよくあるんだけど、そうしていたらたまに失敗しても周りのみんなが助けてくれるし、結果的に働きやすくなった。

失敗することに対する免疫

失敗するのが怖いから挑戦する勇気が出ない

こんな人は多いと思うけど、私は失敗することに対する怖さもあまりない。

そもそも何かやろうと思ったときに、「失敗したらどうしよう…」とは考えない。

私のなかでは失敗は悪いことではなく、むしろいい経験だと思っている。

だから失敗したらどうしよう…ではなく、失敗したらそれはそれでOK。

失敗するかどうかなんてやってみないとわからないんだし、失敗したら失敗したときにどうするか考えればいい。

そうやっていろいろ挑戦してみると、これが意外と成功したりするから面白い。

たいしたことないと思っていたことが役に立つことは結構ある

私はたいしたスキルは持っていない。

でも、この「たいしたことない」と自分で思っているスキルは、意外と役に立ったりする。

最近だと事務のパートでチラシデザインを頼まれたんだけど、社長から「かわいいの作って」とだけ言われたため、どうしたものかと困っていた。

昔少しだけWEBデザインをしていたので、その知識と経験を活かしてとりあえずでデザイン案をダメ元で提出した。

とりあえずフィードバックもらって修正すればいいやと思っていたら、「え、かわいい…これでいこ」と言われ、ビックリするほどあっさり通ってしまった。

たいしたことないと思っていた私のデザインスキルも、デザインに関する知識や経験を持っている人が一人もいないという職場では結構重宝される。

これと同じように、パソコンの苦手な人が多い職場で働いていたときは、ちょっとした資料やデータを作成しただけでも「神」と言われて崇められたw

こんな風に、まったく違う職種や業種に転職しても、それまでの経験や知識って意外と使えたりすることが多い。

なんでもやってみるもんだ

転職回数が多くて、たいして自慢できるスキルもなく、学歴も高卒。

こんな自分を恥ずかしく思っていた時期もあるけれど、今は自分に「よくやった」といってあげたい。

やってきたことは全部無駄ではなかった、と今では思う。

きっと人生には無駄なことなんてひとつもないのだと思う。

だからなんでもやってみるもんだ。

無駄のない人生なんて、逆に面白くない気がする。すべてが計画通りに行く人生なんて……

むしろ無駄だと思えることほどやってみるほうがい、人生は面白くなるのかもしれない。