韓国には「김칫국부터 마신다」ということわざがあり、日常会話でもよく使われます。
直訳すると、「キムチスープから飲む」という意味になりますが、本当の意味は「早合点する」「結果を先走って期待する」となります。
なぜ「キムチスープから飲む」という表現が「早合点する」という意味になるのでしょうか?
この「김칫국부터 마신다」ということわざは、もともと「떡줄사람은 생각도 하지 않는데 김칫국부터 마시다(餅をくれる人は考えてもいないのにキムチスープから飲む)」ということわざで、この後ろの部分を取っています。
昔から餅を食べるときはキムチスープと一緒に食べていたそうで、餅をまだ手にしてもいないのに餅を得られる予定でキムチスープから飲むということで、早合点するという意味になったのだとか。
餅を食べるときは消化不良にならないようにキムチスープを飲むからとか、喉につまらないようにキムチスープを飲むからという説もあります。
日本のことわざで言うと、「取らぬ狸の皮算用」と同じ意味ですね。
こちらは、まだ狸を捕まえてもいないのに、狸の皮を売ることを考えることから早合点するという意味になります。
取らぬ狸の皮算用は日常会話であまり使われる表現ではありませんが、김칫국부터 마신다ということわざは、韓国ドラマを見ていてもちょくちょく登場する表現です。
「김칫국부터 마시지 마(早とちりしないで)」のように使われます。
こういう表現を覚えておくと、会話の幅も広がりそうですね。